「ノルウェイの森」再読
映画を観てから、原作の人物設定などが気になって、再読。
何せ20年ぶりですからね。殆ど内容を覚えてなかった…^^;
Forestは全作を読破しているような熱烈な「ハルキスト」ではないのですが、いやはや、恐れ入りました。
忘れてたけど、「ノルウェイの森」って純粋に恋愛小説だったんですね、それもすごく切ない系の。
下巻は特に引込まれて、ラスト泣いちゃったね。
いや~、最初に読んだ時は全く泣きやしなかったのに…。
これが歳を重ねるということなのかね?
特に「直子のお葬式をやり直そう、淋しくないやつを」と玲子さんとワタナベが、ギターで50曲演奏するところ。
あれは泣けたね~。
1曲弾くごとにマッチを並べていく2人の姿が目に浮かぶようでした。
それから玲子さんが一人で旭川に旅立つシーン。
いつもチャキチャキしてて、しっかり者のように見える玲子さんが、泣いてるんですね。
ここも切なかったな~。
…って玲子さんの登場シーンばかりですが、Forestは小説でも緑が大好きでした!
もう、こんな女の子がいたら、即、抱きしめるでしょ!
ワタナベのルックスについて、あまり細かい描写がないので不明なのですが、なぜ彼はこんなにモテるわけ?
独特なオーラでも放っているのだろうか?
全くガツガツしてない草食男子の典型のような青年なのに、街に出れば寝る相手には事欠かないし、緑みたいな可愛くてしかも面白い女の子からもアプローチされる…と。
相当のイケメンじゃないとForest、納得しません!
しかし、ワタナベってホントおめでたい奴で、「そう、僕は緑を愛していた。(中略)今の直子に他の女の子を好きになってしまったなんて言えるわけがなかった。僕は直子のこともやはり愛していたのだ」だって!
「緑も直子も好きでなんだよ~」って、普通のドラマでは女性主人公が男性2人を振り回すパターンだけど、ここではワタナベ中心に物事回ってるよねえ…。
男性読者のみなさんは、きっと誰もがワタナベに嫉妬したことでしょう~^^:
でもワタナベみたいなタイプってもてるんですよね、結局。
女の子のワガママに黙って付き合ってくれるし、決して自分の主張を押し付けないし、かといって意見がないわけなく、何か聞いたりすると的確で且つユーモア溢れる答えを用意してくれたりして。
今から20年前に既に草食男子を主人公にしていたとは…村上春樹、やはり天才ですわ。