「ボローニャの夕暮れ」★★☆☆☆
このタイトルと写真から、皆さんはどんな映画を想像されますか?
「ニューシネマパラダイス」的な、ハートウォーミングなイタリア映画でしょうね。
ところが映画が始まって間もなくすると、その先入観は見事に崩されます。
同級生を殺した女子高生と彼女を献身的に支える父、そして夫の親友と結ばれ、家族から離れていく母…という予想だにしない展開に!
正直、Forestもこの写真を見た時は「おお、イタリアの典型的な家族像ね!戦争で苦労しながらも家族の絆を守るっていう話かな?」と安易に考えてました…。
まあ決して悪い映画ではないし、最後までそれなりには観られるんですが、この映画は何を伝えたいんだろう?という疑問が頭から離れなかった…。
結局、イタリア人と日本人の考え方の違いなんでしょうか?
いや、国民性は関係なく、主人公の家族に思い入れることができないのか?
ある意味、今まで観たどの映画よりも激しく裏切られましたね。
「え~?こんな内容なのかい!?」っていう。
原題は「ジョバンナのパパ」。
そうでしょうとも!これほど精神的におかしい娘を愛してくれるパパはいないよ~!
それにしても邦題の「ボローニャの夕暮れ」とキャッチコピー「生きていくって、寄り道ばかり」は、ホントに上手な宣伝作戦ですね。
このタイトルに騙されて(?)来場したと思われる、中高年男女で劇場はそれなりに混み合ってましたから。
チケットを買い求めるお客さんたちに「映画観てから、驚かないでね~」と無言で忠告しながら、劇場を後にしたForestでした♪