シネマ方丈記

離れ離れになっても ★★★★☆

映画『離ればなれになっても』 公式サイト (gaga.ne.jp) 2時間超えと、少々長めながらも、各所での評判良かったのと、ナポリの風景が見たかった…という理由で、仕事帰りの映画サービスデーにて鑑賞。 あらすじはというと、1960年代に生まれ、16歳で出会った…

さよならモリコーネ!

早速、「ニューシネマパラダイス」のOSTを聴きながら、この文章を書き綴っている。 「ニューシネマパラダイス」で初めてトルナトーレ監督とモリコーネの音楽を知った中学三年生以来、このコンビの作品は絶対に見逃さないようにしてきたけれど、悲しいかな、…

是枝監督、渾身の韓国映画「ベイビー・ブローカー」

是枝監督による初の韓国映画&今年のカンヌでソン・ガンホに主演男優賞をもたらした作品。ということで、かなりの話題作だったにもかかわらず、なかなか食指が動かずにいました。先週の韓国出張で出会った業界人ほとんどが鑑賞済だったので、こりゃいかんわ…

90分一本勝負!「ボイリング・ポイント~沸騰」

シネフィルの上司が薦めてくれた本作。 90分ワンショットが話題の英国映画。まさに映画館で観るのにピッタリの一本です。 www.cetera.co.jp 同じく90分の長回し映画として有名なのは、ロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督による「エルミタージュ幻想」(…

「ちょっと思い出しただけ」★★★★☆

これ観たことすっかり忘れてた。まさに今さっき、「ちょっと思い出した」ので忘れない内に感想を。 彼女がタクシー運転手っていう設定が良い 最近、各所で大活躍の伊藤沙莉&池松壮亮主演のラブストーリー。伊藤沙莉を知ったのは、2019年NHKドラマ「これは経…

「ザ・ビートルズ Get Back: ルーフトップ・コンサート」★★★☆☆

特にビートルズファンではない私Forestですが、それゆえ彼らのライブ映像も殆どみたことがなく、IMAXでならリアルに演奏を体感できるのでは???という期待で、足を運びました。「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督というのも引きの要…

「コーダ あいのうた」★★★★☆

「あまりに感動的だったので、2回目観たいんだけどご一緒にどう?」という友人の誘いで鑑賞。あらすじは大体、頭に入っていたから「想定内の感動作だろうな~」とちょっと覚めた目線だったんですが、もう最後は号泣でしたわ。 www.youtube.com ストーリーは…

「The way we were~追憶」で号泣 ★★★★☆

鎌倉の川喜多映画記念館では、1月から「崩壊と覚醒の70年代アメリカ映画」という特集上映が続いています。 スクリーンで70年代の名作を鑑賞できる機会は超貴重。 というわけで、最近の週末は専ら川喜多詣でをしております。 本日の一本は1973年公開…

「狼たちの午後」★★★★☆

川喜多映画記念館で開催中の「崩壊と覚醒の70年代アメリカ映画」特集上映。 70年代の作品をこうしてスクリーンで鑑賞する機会があるのは有難い! 以下、ストーリー。 うだるようなある夏の午後(原題が意味する「Dogday afternoon」)、ブルックリンの銀行に…

2019年上半期のマイベスト!「アマンダと僕」⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

実は同じ劇場で全く別の映画を観ようと出かけたところ、7月20日〜公開だったことが判明。仕方なく、あまり関心のなかった本作を選んだところ、まさか今年上半期のベスト作品になるとは!人生ってつくづく、偶然の積み重ねだなあ〜と思った次第です。 www.bit…

「家に帰ろう」⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

機内で90分という短尺だったため、何気なく選んだアルゼンチン映画。 以前に予告編を観て気にはなっていましたが、ここまで素晴らしい映画だったとは! 感動のラストに涙が止まりませんでした。(隣の人に「大丈夫か?」って思われていたかも・・・^^:) …

シンプルフェイバー ⭐️⭐️⭐️⭐️

これまた機内で見た映画です。 なんかあまり基礎知識なく選んだんですが、予想外に楽しめました。 ニューヨーク郊外に住むシングルマザーのステファニー。 人が良すぎて頼まれごとを断れなかったり、空回ってしまう、ちょっとイタい性格。 ママ友たちから影…

「マチルド、翼を広げ」★★★☆☆

Forestには、映画のこととなると非常に頼りにしている、とってもシネフィルの後輩がいます。前職で一緒だった彼女は一回り以上も年下なのですが、大学で映画を学んだだけあって、特に古いヨーロッパ映画&日本映画についての知識がハンパありません。 いつも…

「未来を生きる君たちへ」★★★★☆

デンマークの女流監督スサンネ・ピアによる今年のアカデミー外国語映画賞受賞作。 彼女の「悲しみが乾くまで」が結構好きだったので、少なからず期待していたのですが、淡々と静かに、でも人間の内面を描き出す手法は健在で、やっぱり観て良かった!と思える…

「サンザシの樹の下で」★★★☆☆

これも結構前に観たなあ~。 期待してなかった割に、ひと時も目が離せず、途中から涙が止まらなくなってしまった作品。 自分が年取ったことを実感したな~。 チャン・イーモウ監督が、文革時代の悲恋を綴ったコテコテの清純派ラブロマンス。 ヒロインはオー…

「スリーデイズ」★★★

何と!前回の記事から3カ月ぶりの更新。 確かに忙しくて、家でPC開く気力がなかったとは言え、もうすでに忘れ去られた感のある当ブログ。 映画鑑賞自体ままならず、やっとこさ観た作品がこれ。 オリジナルのフランス映画「すべて彼女のために」は未見ですが…

「テンペスト」★★★☆☆

今から12年前に「タイタス」を観てから、舞台演出出身のジュリー・テーモア作品は気になる存在。 全部を観ているわけではありませんが、残酷な復讐劇で目を逸らすシーン連発だった「タイタス」が今でも強烈に頭に残ってるんですよね。 で、彼女が久々に同じ…

「パラダイス・キス」★★☆☆☆

これは、向井理を大画面で観たい!というだけの理由で選んだもの。 土曜日、渋谷の劇場は高校生~大学生くらいの若者で、かなり盛況でしたね。 やっぱり彼らには、こういうマンガ原作のポッピーな感じの軽い作りがウケんでしょうか。 向井理、予想に違わず、…

「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」★★★★☆

梅雨も明け、まさに夏本番!といった感じのこの頃。 暑さと忙しさにかまけて、ブログUPどころか映画鑑賞もままならなかった私。 1か月以上も更新してないじゃないですか!? これはイカン!というわけで、この間に細々と観た映画のレビューを久々に綴ります…

「ザ・ファイター」★★★☆☆

これも大分前に観たから、何となく鮮烈な印象が薄れちゃってるな…。 カメレオン俳優のクリスチャン・ベイルがアカデミー助演男優賞を受賞。 実在のボクサーと、元チャンピオンである兄貴との絆を描いた感動作(って言っていいのか?) 正直、ボクシングを題…

「抱きたいカンケイ」★★★☆☆

飛行機の中で見逃したエンディング。 お決まりのラブコメディだは思いましたが、監督が「ゴースト・バスターズ」のアイヴァン・ライトマンじゃありませんか?!これは観るべし!ということで、劇場へ。 男性と「付き合う」ことで、心身ともに拘束されるのを…

「4月の涙」★★★☆☆

正直言って、こういう重た~い内容の映画を観るような精神状態ではなかったのですが、チケットを頂いたのと、「この映画観れば、自分の境遇はマシだと思えるかも」という非常に後ろ向きの理由で鑑賞~。 1918年、内戦下のフィンランドを舞台に、敵同士である…

「わたしを離さないで」★★★☆☆

イギリス映画とキーラ・ナイトレイ好きのワタクシForestとしては、見逃せなかった本作。 にしても、公開からずいぶんと時間が経ってからの鑑賞となりました。 ネタばれになるので、核心に迫ることはできないのですが、主人公の3人に漂う何とも言えない諦念感…

「英国王のスピーチ」★★★☆☆

うわ~、2か月くらい更新してない…。 もはや忘れされた感のあるブログですが、このまま腐らせるのも勿体ないので、久々にメンテナンスを! 映画を観る機会がなかったのも事実ですが、まとめて何本かレビューします。 日本人の英国王室好き、アカデミー賞複数…

「ブラック・スワン」★★★☆☆

1か月ぶりの更新になりました。 この間、色々とありましたね…。 もちろん、その最たるものは「東北関東大震災」なわけで、直接の被災者ではないForestも、人生最大の揺れを経験し、通勤困難者になったりして、ブログに向かう気分にすらなれなかった(涙) 映…

「ヒアアフター」★★★☆☆

またまた、お久しぶりのUPになってしまいました^^; 久々の映画はクリント・イーストウッド監督の「ヒア アフター」。 予告編を見た時から何となく気になってた作品。 マット・デイモン演じる元霊媒師、バカンス先で津波に襲われ、臨死体験をしたフランス…

「再会の食卓」★★★☆☆

台湾に逃れた元国民党兵士の夫と行き別れた妻。 その後、台湾、上海とそれぞれの地で家庭を持っていた2人が40年ぶりに再会する。 元夫は妻を台湾に連れて帰ろうとするのですが…。 ベルリンの銀熊賞(最優秀脚本賞)を受賞したそうな。 同監督の前作「トゥヤー…

「ヤコブへの手紙」★★★★★

フィンランドからやってきた珠玉の名作。 セリフ、尺、登場人物、音楽…を必要最低限に削ぎ落とし、徹底してミニマルな作りを貫いている。 しかし、わずか75分の中に、人生、生きる意味が凝縮されています。 罪を犯し、終身刑に処せられていたレイラは恩赦を…

「キック・アス」★★★☆☆

数少ないブログ読者の一人から「最近更新されてないけど、大丈夫?」というご心配の声を頂き、2週間ぶりに管理者ページにログイン! 「毎日更新!」を今年の目標に掲げたのに、2011年2カ月目で既に挫折…。 「こりゃイカン!」というわけで、今日から気持ちも…

「愛する人」★★★★☆

何度か予告編は観ていたけど、実際に映画館で観る予定はなかったんですよね。 でも、ネットでのレビューと評価がかなり良くって、行ってみることに。 14歳で生んだ娘を養子に出した母親とぎくしゃくした関係を続けながら、いつも娘のことが心から離れないカ…