「対岸の彼女」

久々の読書、その2冊目は角田光代の「対岸の彼女」。

直木賞受賞作なので、とっくのとうに読んだという人が多いでしょうね。

でも最近の直木賞芥川賞受賞作って圧倒的な筆力に欠けるから、どうも魅力を覚えない。で、これも本屋で平積みになっていた時に気にはなっていたのですが、文庫化されたので読んでみることに。

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主人公は立場も生い立ちも違う35歳の女性ふたり。同世代なのに、どちらにも共感できず…。やっぱり私は余りにも幸せな学生時代を送ってしまったから、理由もなく無視されたりっていうイジメがトラウマになってる主人公たちを、全く異次元の人のように見てしまうのです。しかし、良く聞く話ではあるけど、子供の世界のいじめって大人の世界にもあるのね。

一人の人をターゲットにすることで、自分は生き残ろうという・・・。

なんか読んでて辛くなりました。「この小説を最後まで読んだ時、誰もがこう思うだろう。自分も前に進もうと。」って解説文に書いてあったけど、う~ん。私はそんなに単純に出来てなかったみたいです。