「サンザシの樹の下で」★★★☆☆

これも結構前に観たなあ~。

期待してなかった割に、ひと時も目が離せず、途中から涙が止まらなくなってしまった作品。

自分が年取ったことを実感したな~。

サンザシ

チャン・イーモウ監督が、文革時代の悲恋を綴ったコテコテの清純派ラブロマンス。

ヒロインはオーディションで選ばれた新人女優。

監督、こういう少女がお好きなのね~。どことなく「初恋のきた道」のチャン・ツィイーを思わせる風貌。

文革時代を背景にしているが故に、周囲の圧力あるいは政治的な理由で2人が別れると思いきや、いやいやビックリ。韓国ドラマも真っ青な、彼の白血病による死別なんですよ。

これには驚きました。

脚本的にはツッコミどころ満載で、学校での奉仕作業中に抜け出して、彼と湖で泳いじゃうとか、あんなに恥ずかしがりのシャイガールなのに、水着に着替えちゃうところとか、周りの目を盗んでるはずなのに、大胆な自転車2人乗りしてるところをお母さんに見つかったりとか…。

「ありえんだろ~?!」って心の中で呟きながら観てました。

しかしストーリーがシンプルな故に迫ってくる、この青年の優しさ、彼女への思いやり。

こんな男が現代日本にいるだろうか?

特に自分の余命を知り、もう彼女には会えないかもという思いを胸に、彼女と離れたバスの座席に座り、じっと見守る彼の視線には泣かされた!

一緒に観た同僚はケタケタ笑っており、泣いているForestを見て「え~、泣いているの?泣き虫!」とからかってましたが、これは世代間の違いなのでしょうか?

しかし、チャン・イーモウもひょっとしたら韓国ドラマファンなのかも?

きっとユン・ソクホと同じような少年の心を持つ人とお見受けしました。