「人生万歳!」★★★★☆
オープンして15周年を迎える恵比寿ガーデンシネマ。
学生時代から何本の映画をここで観てきたことでしょうか?
本当に思い出深い映画館。2011年に休館という残念なニュースを聞きつけ、クリスマスイブにウッディ・アレンの最新作を鑑賞してきました。
近作ではロンドンやバルセロナなど、ヨーロッパを舞台にしていたウッディが、久々にホームタウンであるニューヨークに戻って撮った記念すべき40作目。
やっぱりウッディにはニューヨークが似合うね!
「アニー・ホール」や「マンハッタン」にも通じるようなニューヨークの息遣いが伝わってくる。
彼が隅から隅までこの街を知りつくし、愛しているのが良く分りますね。
主人公のボリスは、かつてはノーベル賞ノミネートにも近かった天才物理学者。
でも、まるでウッディが自分を投影させたような、変わり者で、皮肉屋で、毒舌家…というキャラで、今は妻にも去られて、孤独な生活を送っています。
そんな彼の前に現れたのは、年齢も知能指数も全く違う金髪美少女のメロディ。
水と油のはずの2人が恋に落ちて結婚することになったから、さあ大変!
という、かなり破天荒なストーリーです。
メロディを演じたのは、エヴァン・レイチェル・ウッド。
彼女はその昔、「インタビュー・ウィズ・バンパイア」でキルスティン・ダンストと最後まで役を争ったとか。
どうりで雰囲気が似てますね。
私生活では、18歳も年上のあのマリリン・マンソンと付き合ってるとか。
なんかスキャンダラスな女優さんですね^^;
映画に戻ると、「ご都合主義万歳!」という感じで、何事も都合よく進んで行くのですが、みんなが納まるところに納まってハッピーになる…という後味の良さ。
キャッチコピーが「これぞハッピー・エンド」というのも頷けます。
ウッディも歳取って何となく素直になってきたのかな?
小難しいこと言ってる老人も、結局は身近な小さな幸せが欲しいんだなあって。
恵比寿でウッディの映画を観るのも最後か…と思うと、そっちの方がグッときちゃいました。
大好きな映画館の一つだったから。
再オープンを切に願います。