「借りぐらしのアリエッティ」★★★☆☆

特にジブリファンというわけでないけど、映画公開前に「種田陽平展(本作の美術監督)」@東京都現代美術館に行ったこともあり、展示されていた小人の世界が、映画でどう表現されているか?興味がありました。

アリエッティ

ずっとジブリ作品のアニメーターだった米林氏が、初監督に挑んでます。

やはりアニメでも監督の力って大きいんじゃないでしょうか?

普遍性のあるテーマを、素晴らしい想像力による圧倒的な映像美で見せる宮崎監督に比べると、ちょっと物足りない感は否めなかったな~。

原作からあまりはみ出せなかったのかも知れないけど…。

でも細部まで凝りに凝ったアリエッティの家などは見事でした。

美術監督種田陽平氏の力も大きいと思います。

特別な盛り上がりや壮大なテーマはない、静かで淡々とした映画だったけど、「自分の家の軒下に小人が住んでいたって良いんじゃないか?そして自然に共存していけば良いんじゃないか?」という気持ちにさせられました。

ただ惜しむらくは音楽かな。

宮崎作品には、久石譲氏の音楽が付きもの。

ここぞという時に場を盛り上げる、そして映画を観た後も頭に残って離れない…そんな名曲の数々が、宮崎アニメにはありましたが、本作では全く無音のシーンが多かった。

しかも「え?このシーンで何故、この曲???」というような謎の使い方で、映画に乗り切れなかったんですよね。

音楽は映画の重要な要素ですね。

アリエッティも可愛いんだけど、全然共感持てなかったなあ~。彼女を交友を深める人間の少年、翔君の方が断然魅力的でした♪