「月に囚われた男」★★★☆☆
地球に不可欠なエネルギー源を採掘するという3年契約の仕事に従事するため、たったひとりで月へと旅立った宇宙飛行士が、あるアクシデントを境に不可解な現象の数々に苛まれていくさまをサスペンスフルに描いたSFミステリー。
監督はこれが長編デビュー作にして数々の賞に輝いたダンカン・ジョーンズ。デビッド・ボウイのご子息とか。あんなカックイ~お父さんを持つってどんな感じでしょうね?
で、映画ですが、地味な作品の割に口コミで評判が広がったのか、結構混んでましたね。
SFはあまり得意じゃないForestは、案の上、途中どうしようもない眠気に襲われましたが、後半に向けてサスペンス色が強まってきたので、無事に生還!
あまり書くとネタばれになってしまうので、細かいことは省きますが、これだけ少ない登場人物(実質、サム・ロックウェルほとんど一人!)で最後まで魅せるストーリー展開は見事ですな。
安っぽいんだけど、ちゃんと本格的に見える月面基地(?)も良かったし。
どうしても「2001年宇宙の旅」のHALと、ここに出てくる人工知能ロボット、ガーティーが被るのですが、人間に対して反乱を起こすHALに対して、ガーティーは最後まで忠誠を尽くしてくれる良いヤツ。
「いつ裏切るのか?」と思いながら見ていたから、ホッとしたわ~。
サム・ロックウェルが一人ぼっちで月にいる人間の孤独を見事に表現してましたが、トム・ハンクスの「キャスト・アウェイ」を思い出しましたね。
痛快なラストも良かった!
最近、才能ある二世監督の活躍が目立ちますが、ダンカン君もデビュー作でこれだけ凄いのを撮っちゃいましたからね~。次の作品がプレッシャーかもね。