「パリ・オペラ座のすべて」★★★☆☆

日本人のバレエ好きを実感しました・・・。日曜日の最終回は1000円になるとあって、我々がチケットを引き換えた2時間前には、既に満席近くの状態。他の回も全て満席の大盛況!いや~、すごい!

パリ・オペラ座のすべて

映画は、巨匠フレデリック・ワイズマンが、世界最古のバレエ団、パリ・オペラ座の知られざる素顔に迫るドキュメンタリー。

パリ・オペラ座全面協力の下、84日間に及ぶ取材を通して、エトワールの練習風景から、お針子さんにより衣裳製作、またオペラ座の経営に関わる芸術監督たちのMTGにまでカメラが密着。華やかな舞台からは伺い知れない舞台裏に迫ります。

160分の長尺は確かにキツイのですが、頻繁には訪れることのできないオペラ座(バスチーユとオペラ座の両方)がパリの街に溶け込んでいる風景は、見るだけで癒されますね~。

オペラ座といえど、組織には変わりありませんから、数百人にも及ぶスタッフやダンサーを取りまとめて、「世界最古」というブランドを保ち続けるのは、並大抵のことではないでしょう。芸術監督の女性がいかにもツワモノっていう感じで、何だか笑っちゃいました。だって、MTGの場でも彼女、全く相手の意見聞いてないんですよ。相手が話しているのに構わず自分が話し出して、結局相手をねじ伏せちゃう。これくらい強くないと務まらないんでしょうけどね。

個人的には、もっとエトワールたちの練習風景を見せてほしかった。特にマチュー・ガニオね♪この世のものとは思えない超美形ですからね。最初と最後にちょろっと出て終わってしまったのには、がっかり。

しかし、踊りの振り付けを覚えるのって大変ですよね。教える方も大変だけど。忘れちゃわないのか?とか素人的な発想をしてしまいました。

パリ・オペラ座は、2つの劇場を上手く利用して、クラシックとモダンのレパートリーを両方持っていますが、そうしたフレキシビリティが素晴らしい!と思います。そこはボリショイとか、ロシアのバレエ団と違うところですね。

またこうした映画は撮られるのでしょうが、その際は一つの作品の裏側に迫ってほしいですね。本作は、あまりにとっ散らかっている印象だったので。