「縞模様のパジャマの少年」

恵比寿ガーデンシネマで予告編を観た時から、「収容所のユダヤ人少年とドイツ人少年の交流」と描いたハートウォーミングなストーリーと疑わなかったこの作品。

よってあまり興味もなく、そもそも観に行く予定はなかったのです。

それが、あらゆる映画サイトのユーザーレビューで高評価。コメントに「衝撃的!」「震えが止まらない」「映画史上に残る驚愕のラスト」なんていう文句が並ぶもんだから、急に興味深々に。

縞模様の

噂に違わない衝撃!作でした・・・。

第二次大戦下のドイツ。強制収容所の所長に「昇進」した父と共に、郊外の村へやってきたブルーノ少年。友達のたくさんいたベルリンとはうって変わり、ここでは同世代の子供は皆無。姉と2人で超国粋主義者の家庭教師から、つまらないナショナリズムを植え付けられる日々。

元々、好奇心旺盛だったブルーノは、ついに強制収容所の鉄柵越しに、縞模様のパジャマの少年と出会ってしまうのです・・・、それが自分の人生を変える出会いだとは知らずに。

最初から目を離せない展開に、グングンと引き込まれるのですが、ラスト15分の急展開たるや凄かった。色々と自分なりに衝撃のラストを想像していったのですが、「えええええ!まさか!?違うよね?止めて~!」という心の叫びが~。

そして、その衝撃の後、いきなり画面は暗転し、そのまま終了~~~。

観客は自分たちが観たばかりのラストをどう消化してよいのか?きっと困ったでしょうね。

誰も席を立たず、エンドロールの最後までため息一つ漏れないような静寂でした。

色々と語るとネタバレになってしまいますが、何人であっても人の命は等しく尊いものなんです。陳腐な感想ですが、それに尽きます。