「真夏の夜の夢」★★★☆☆

これも尊敬する業界の大先輩からチケットを頂いたので、何となく観に行った作品。暑さに参っていたので、「沖縄の景色でも見れば、ちょっとは気分爽快になるかな~」という淡い期待を抱きつつ。

真夏の夜の夢

ナビィの恋」の中江裕司監督が、シェイクスピアの古典を、沖縄の小さな島に舞台を置き換え、大胆に翻案したファンタジー・コメディ。

主演は、柴俊夫真野響子夫妻の一人娘、柴本幸NHK大河ドラマの「風鈴火山」にも出ていたらしい。(見てないけど)。普通に綺麗なお嬢さんでしたが、これと言った魅力は感じなかったな~。両親が俳優だからサラブレッド?なのかも知れないけど、日本映画界の救世主になるようなオーラは感じられず・・・。実際、今映画界って人材不足ですよね~。どれ観ても「麻生久美子」しか出てないじゃん!?もっと層を厚くしていかないと、演技派揃いの韓国映画界に追い越されちゃうよ~。(既に追い越されているという話もあるが)

妖精パック=沖縄の妖精キジムンを演じた女の子(多分?)は、いかにも沖縄っていう濃いキャラで可愛かったな。

それからもちろん、最大の見どころは南の島の真っ青な海、そして空!スクリーンで観るだけで、バカンス気分ですよ~。こんな場所で一日中ぼーっとしていたいもんです。日頃の憂さも晴れるどころか、もう現実復帰できなくなるかもね。

ラスト、東京に戻ってきたヒロインが通勤してるシーンは出色だったな~。それまでの南の島との対比が強烈でした。足早に仕事に向かう人々の波。ぶつかりながらでないと歩けない、そんなセカセカした日常・・・。でもそこが戻る場所なんだよね。でも、このヒロインは東京でもキジムンとの思い出を糧に何となくほんわかと生きていくような気がするな。

何とも不思議なこの世界観を見せてくれるのも、映画ならではの醍醐味でしょう。