「グラン・トリノ」★★★☆☆

1930年生まれ、この5月31日(ってForestの姉と誕生日一緒じゃん!)で御歳79歳になるイーストウッド。「本作で自身の出演は最後」と明言してるだけある渾身の作品。

グラントトリノ

血を分けた息子、孫たちともコミュニケーションが取れないほどのガンコ親父である彼が、いとも簡単に隣人であるモン族の家族と仲良くなっていく過程とか、ちょっとタオ少年を贔屓しすぎじゃ?などと色々と突っ込みどころはあるものの、そんなのどうでも良くなっちゃうんだよね、それはイーストウッド作品だから~。

映画通の先輩曰く「彼(イーストウッド)は、自分の俳優としての最後を自分で決めることのできた幸せな人間」とのことでしたが、ホントにそう思いますよ。

自身をヒーロー化させてるきらいも、やや見受けられましたが、息子のカイル作曲によるテーマソング「グラン・トリノ」が流れるエンドロールでは洩れなく涙。。。映画が始まってから、こういうエンディングなんだろうな~ということは薄々感じながらも、いざ目の当たりにすると「ううう~」と泣けてしまうのでした。

既に次回作の準備に入ってるということですが、80歳近いとは思えない活躍ぶり。全く頭が下がります。「ミスティック・リバー」「ミリオンダラー・ベイビー」(個人的にはこれが一番好き)、「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」「チェンジリング」そして本作・・・と、佳作を連発する彼の才能たるや・・・筆舌に尽くし難いものがありますね。人はいつでも全盛期を迎えられるということを我々に見せ付けてくれているような気がします。イーストウッドという存在、それは正に映画界の至宝です。