「ザ・バンク 堕ちた巨像」★★★☆☆

「パフューム」のトム・テクヴァ監督&クライブ・オーウェンというコンビに惹かれて鑑賞。もちろんナオミ・ワッツも好きな俳優です。

バンク

違法行為に手を染める国際的な巨大銀行を追跡するインターポール捜査官が、妨害工作に遭いながらその実態と真相の究明に奔走する・・・というストーリー。

インターポールってリヨンに本部があるんだね~。ベルリン中央駅に始まり、フランス、ミラノ、ニューヨーク、トルコ・・・と世界中を駆け巡りながら、執拗に敵を追い詰めていくクライブ・オーウェンナオミ・ワッツ(彼女はニューヨーク検事局所属)の正義感。これだけキレイなワッツと命の危機を何度も乗り越えながら、ハリウッド映画にありがちな「恋に落ちる」パターンは一切排除。最後までお仕事のパートナーで終わるという潔さは見事です。

圧巻はNYのグッゲンハイム美術館でのガンアクション!あれは本当のグッゲンハイムなのだろうか?だとしたら、ほぼ壊滅的にやられちゃってますね。壁中、銃痕だらけ。天井のオブジェも打ち抜かれて、見事に落下していたし。中央の吹き抜け空間を取り囲むらせん状の階段を上手く活かした、すごいガンファイトでした。

内容はありがちですが、トム・テクヴァが「ラン・ローラ・ラン」というインディペンデント映画から始まり、ついにこういうクライムサスペンス(しかも世界各国でのロケあり)を撮るような監督になったということに感慨を覚えましたね。どんなジャンルでも撮れるっていうのは、すごいですよ。実際、この作品にはあまりテクヴァ色は出ていなかったし。でも、短絡的なハッピーエンドにしないのは、ヨーロッパ人ぽいなと思いました。