「ワールド・オブ・ライズ」★★★☆☆

今回から☆評価、復活させてみました。あくまで私見ですので、きっとご意見の合わない方もいらっしゃるとは思いますが、分かりやすさを追求と言うことで。

さて、「ブラッド・ダイアモンド」でディカプリオの評価をぐ~んと上げた私が、楽しみにしてたのが本作。今度は、中東で活躍するCIA工作員・・・という役柄で、アラビア語も操っちゃうっていうんだから、楽しみです♪「ボーン」シリーズと言い、どうも語学に堪能、かつ危機に強い男に弱いらしいです(笑)。

ワールド・オブ・ライズ

皆さん、右の男性が誰か分かりますか?何と!「グラディエーター」では、その肉体美を惜しげもなく披露していた元セクシー俳優ラッセル・クロウですよ!アメリカからレオに指令を飛ばし、自分は決して安全なサークルから出ようとしない、怠惰で傲慢なCIA職員を演じてましたが、あまりの変わりようにビックリ!レオからも劇中、「アイスばっかり食ってるからだよ!このブタ野郎!」的な発言をされていましたが、見事にたるんでズボンからこぼれんばかりのお腹…。役作りで太ったのかな~。それにしてもやりすぎなのでは(汗)。

レオは期待を裏切らない熱演ぶりでした。正に身体を張ったアクションの数々。「タイタニック」の彼には全然興味ありませんが、こういう男気がある役が本当に似合うようになりましたね。平気で人をハメたり、アルカイダ一派の人間を顔色一つ変えずにバンバン殺す一面もありながら、ヨルダンの女性とすぐ恋に落ちてしまう・・・。「ありえね~だろ!」というツッコミは置いておいて、レオだったら仕方ないね!と思わせてしまう色香があるんだな。元々、演技力のある芸達者な俳優なので、今後が本当に楽しみです。

が、そんなレオをも遥かに凌駕するダンディズムを放っていたのが、ヨルダン情報局のトップ、ハニだ!こんなにスーツが似合うアラブ人初めて見たよ。デブで何を着てもダサダサのラッセル・クロウとの対比を狙ったんだと思いますが、常に背筋を伸ばしたスマートな身体、仕立ての良いスーツの胸元には必ずネクタイと同色のチーフ・・・。オーラ漂いまくりでした。

「嘘が嘘を呼ぶ」っていうのが、この映画のテーマだったんでしょうが、ラッセルもハニも「絶対に嘘をつくな」「俺を信じろ」「あいつを信じるな」ってレオに言い過ぎていて、見ているこちらは、全てのことを疑うのが大変でしたよ。逆に分かりやすっ!って感じでした。

最後のシーンがイカしてましたね。「(レオの)監視を続けますか?」と訪ねるCIA職員に対して、「もういい。ただの一般人だ」と言い放つラッセル・クロウ。そしてずっとレオを上空から監視していたCIAのカメラが切られる。ま、こんなカッコいい終わりはないだろうし、レオも中東で苦労するだろうよ・・・ってことは考えちゃいけませんね。

「ブラッド・ダイアモンド」に比べると、ヤワな映画でした。「ブラッド」が良すぎるんだな。