「英国王 給仕人に乾杯!」

昨年の12/26、仕事納めだった友人から急遽、ご飯のお誘い。が、映画を観る気満々だった私が無理やりに付き合わせたのがチェコ映画の本作。

英国王

ジー・メンチェル監督は、1966年の「厳重に監視された列車」がデビュー作だっていうんだから、結構なお年よね?

まずは鮮やかな色彩と、ミュージカルと思わせる登場人物たちの滑らかな動きにびっくり。ナチスドイツとスターリン時代のロシアに翻弄された小さな国・チェコスロヴァキアが舞台。暗い時代を背景にしながらも、したたかに逞しく生きた一市民の姿をテンポ良く描いていきます。

大声では笑えないけど、ニヤリ&クスリと笑えるシーンがそこかしこに散りばめられてます。監督の老練な技が光る演出と脚本の妙。

チェコ、スロヴァキア共に留学時代、旅行で訪れたことがあります。チェコプラハ城やオペラハウス、また郊外にあるチェスキー・クロムノフ城(世界遺産)などを一人訪ね歩き、中世の面影を残す街並みに嘆息したものです。ちょうどチェコフィル諏訪内晶子のコンサートを見つけ、学生料金100円ほどで世界最高レベルの演奏を堪能したのが白眉の思い出。

そんなことも思い出しつつ、初めてのチェコ映画を堪能しました。チェコの映画製作にも興味が湧いてきましたね。ロケ地としてはハリウッドメジャーのスタジオが活用し、人件費も安いことなどから「第二のカナダ」になるのでは?と言われてから数年。自国の才能が育っているのか?気になります。

金曜日最終回のシャンテは、ほぼ満席。新聞ででも紹介されたんでしょうか?年配のご夫婦の姿が目立ちました。