「ぜんぶ、フィデルのせい」★★☆☆☆

舞台は1970年のパリ。

裕福な暮らしを送っていたブルジョワ階級の少女アンナが、突然共産主義へ傾倒しだした両親のもと、生活の変化を受け入れながら成長していく・・・というお話。

フィデルのせい

話としてはありきたりですが、アンナや弟のフランソワのファッションを見てるだけで楽しめました。お揃いのオレンジ色のチェックのスカートとズボン。それにアンナはネイビーのタートルネックセーター、フランソワはオレンジのセーター。子供の頃から、趣味の良い色あわせや小物使いを学ぶのかな?フランス人って。ともかく日本人にはなかなか真似できないセンスです。

それにしても、自分たちが急に共産主義に目覚めることで、子供のアンナがその変化に付いていけず、戸惑っているというのに「なによ。自分のことばっかり言って!私だって好きな記事が書きたいわよ!」と八つ当たりするジャーナリストのママ。

相手は9歳の子供なのに、もう一個の大人として対話してるんですよね。

あれじゃアンナも大人になるしかないわな~。

途中、スペイン貴族の末裔で特権階級だったアンナのパパのルーツを探す旅が出てきますが、過去の歴史を紐解いてみても、こいった社会運動をする人たちって案外、自分は裕福なご身分だった人が多いですよね。だからこそ貧しい人たちにも富を分け与えようと思ってしまうんだろうな。ガンジーしかり、アウンサン・スーチーさんしかり。