「ボーン・アルティメイタム」★★★★☆

CIAの極秘プロジェクト「トレッドストーン計画」によって暗殺者にされ、同時に記憶を失ったジェイソン・ボーンが、自身に秘められた謎を解き明かすために、CIAの内部機密を暴くシリーズ完結編。

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実は1、2作目ともに未見~。

何故いきなり完結編を観ようと思ったのか?

それはこの映画の評判があまりにも良かったからなのです。

「ボーンって人の名前だったんだ…。」と驚愕したくらい、何の予備知識もなく観に行きましたが、いや~。久々に1800円払う価値のある映画を観させて頂きました!ジェットコースターに乗るのと同じくらいのスリルと興奮が味わえます!

マット・デイモンってアクションもいけるんですね~。感心、感心。

出世作の「グッド・ウィル・ハンティング」から代表作となった「ボーン」シリーズまで、途切れることなくヒット作に出演してますが、さほどルックスが良いわけでもない彼にラブコールが途絶えないのは何故!?と思ってたけど。

要は器用なんですね、この人。

可もなく不可もないルックスが、どんな役にも染まり得るというか。

(「リプリー」でアラン・ドロンが演じた役をやってた時は、「はあ?!」と思いましたが。)

何だか貫禄も付いてきちゃって、すっかりハリウッドの主みたいな風格すら漂います。

マットのことはさておき、肝心の映画、映画。

まずね。ボーン君はただの殺人兵器じゃない!

数ヶ国語を自在に操る超ハイパーIQの持ち主なのだ。

インテリ好きの私は、ボーン君がロシア語、スペイン語をペラペラ~と話しただけでノックアウト!

舞台はロンドン、マドリッド、パリ、カサブランカ、NY…と移るのですが、まず空撮によってとらえられる各都市の俯瞰図、そしてその後に映し出される街並みにお国柄が出ていて、ちょっとした世界旅行の気分も味わえちゃう。

まあ最初から最後まで「これでもか!」というアクションの連続で、もう何が起きてるかよく見えないくらいの凄まじいスピードなんですが、合間での頭脳戦にも痺れます!

ていうか、CIAのオジサンって案外バカ?

ボーンの策略にはまって自分のオフィスを離れた隙に、金庫の中の書類全部取られちゃうのですが、もうこの場面の携帯電話での会話がイカシしてるのだ~~!

ボーン:「今どこにいる?」

CIAのオヤジ:「オフィスだが」(ホントはボーンがいると見せかけた場所に、直行中)

ボーン:「おかしいな。オフィスにいるなら、今俺と向かい合ってるはずだが?」

オヤジ:「(驚)!!!!」

アホです…。このオジサン。

しかもボーンからの電話に意気揚揚と出たら、その声録音されて、金庫の声紋認識に使われてやんの。

こんなレベルでCIAなんて入れるのか?

ともかく、ボーンがしてやったり!というシーンで、にんまりすることが度々。スカッと爽快なんですよ。

監督も知らなかったんですが、驚きました。

何と「ユナイテッド93」のグリーングラス監督ではないですか!!!

私は俳優より監督で映画を選ぶことが多いけど、やっぱりコレ!と思う作品を撮った監督は別の映画でもイケますね。

ラストも良かったわ~。

これで本当に最後なのかしら?「アルティメイタム」って最後通知って意味だし…。

いきなり完結編観たくせに、すっかりこのシリーズのファンになってしまった。前作までDVDでおさらいしなくては!